第14号(2009年10月30日号)

目次

小麦粉の種類について

<質問>

小麦粉の種類に強力粉、中力粉、薄力粉とあるが、これはJAS(日本農林規格)ではないようだ。根拠規格を知りたい。

 

<回答>

「商習慣」として、製造・販売者が便宜的につけている「表示」で、根拠規格に基づくものではありませんでした。

 

<回答プロセス>

1.『粉屋さんが書いた小麦粉の本』(長尾精一 三水社 1994)p.61には「種類と等級の組み合わせで分類」に、「このように業務用としてはたくさんの特徴のある品質のものがある小麦粉ですが、それをどう分類するかについて定めたものはありません。小麦粉は、化学分析値などでは分類しにくいものです。しかし、だれが聞いてもおおよそどういう品質の小麦粉か分からないと困りますから、一般的には『種類』と『等級』の組合せで分類されています。種類というのは、『強力粉』『準強力粉』『中力粉』『薄力粉』という分け方です。この種類の違いは、原料の小麦の違いによります。強力粉は、含まれているたんぱく質の量が多く、水でこねたときに生地の中に出来るグルテンの量も多くて、力が強い小麦粉です(後略)」とある。

2.『小麦の科学』(長尾精一 朝倉書店 1995)p.63には「小麦粉は、使い方によってさまざまな特性を発揮する原材料である。その品質を簡単な数値などでは表しにくいこともあって、分類について公的に定めたものはない。しかし、どういう品質の小麦粉かがおよそわかるほうが便利なので一般的には強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉という「種類」と1等粉、2等粉、3等粉、末粉などの「等級」の組み合わせで分類されている。」とある。

3.『食品工業総合事典 新版』(光琳 1993)「小麦粉の成分組成」強力、中力、薄力にそれぞれ1等粉と2等粉がある。出典は『四訂日本食品標準成分表』(科学技術庁)となっている。

4.『五訂日本食品標準成分表』(科学技術庁 2000) 前掲に加え学校給食用という区分もある。

5.財団法人 製粉振興会http://www.biwa.ne.jp/~mitsuo-n/komugiko.html(最終アクセス:2005/2/16)

小麦粉のJAS(日本農林規格)は? 小麦粉は次のような理由でJASを設定することは、むずかしいので設定されていません。 (1)原料の小麦が農産物のため、同じ銘柄の小麦でも産地の気象条件、土壌、収穫年度などによって、品質に微妙な差がある。 (2)同じ分析値のもの、たとえば、同じ灰分値・たんぱく質量の小麦粉で作ったパンや麺でも品質に差があり、分析値よりも加工適正の方が重視される。 (3)小麦粉の用途は幅広く、要求される品質も広範囲で、規格化がむずかしい。

 

<参考資料>

『粉屋さんが書いた小麦粉の本』(長尾精一 三水社 1994)

『小麦の科学』(長尾精一 朝倉書店 1995)

『食品工業総合事典 新版』(光琳 1993)

『五訂日本食品標準成分表』(科学技術庁 2000)

 

<回答日>

2005/2/16

 

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戦前の学制について

<質問>

戦前の尋常小学校高等科は2年就学のはずだが「高等3年卒業」という経歴が書いてあった。そういう学制はあったのだろうか?○○県○○郡○町立尋常小学校高等3年卒業、となっていた。なおその人の生年月日は大正8年4月4日である。

 

<回答>

三年制高等小学校は存在しました。ただしお尋ねの尋常小学校の高等科が3年制だったかどうかは未確認です。

 

<回答プロセス>

1.『高等小学校制度史研究』(三羽光彦 法律文化社 1993 岐阜経済大学研究叢書5)p.170「三年制高等小学校」より部分抜粋

「1907(明治40)年の小学校令中改正で「高等小学校ノ修業年限ハ二箇年トス但シ延長シテ三箇年ト為スコトヲ得」と三年制高等小学校の制度が認められた。(中略)このように三年制高等小学校は相対的にきわめて少数にとどまり、結局、広く普及することはなかったがそれでも常に全国で数百校が設置されていた。(以下省略)」

2.『学制百年史』(文部省 1972 帝国地方行政学会)p.323「義務教育六年制の成立」より部分抜粋

「なおその際、高等小学校の修業年限を三年に延長できるものとした。これは中等学校に進学しない国民大衆のための教育の充実を将来に期してなされたものである。(以下省略)」

 

<参考資料>

『高等小学校制度史研究』(三羽光彦 法律文化社 1993 岐阜経済大学研究叢書5)

『学制百年史』(文部省 1972 帝国地方行政学会)

 

<回答日>

2005/2/16

 

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