第31次 第1回 宮城県図書館協議会 会議録

 

1 日時及び場所

平成24年6月19日(火曜日) 午後1時30分から午後3時30分まで
宮城県庁 4階特別会議室

2 出席者

伊藤 益義 委員
鵜飼 信好 委員(副会長)
佐々木 壽德 委員
菅井 美枝子 委員
寺島 英毅 委員(会長)
早坂 信子 委員
細谷 みつる 委員
渡辺 雅昭 委員

3 事務局出席者の職氏名


(教育庁関係)
生涯学習課長 西村 晃一(以下,西村課長)
生涯学習課生涯学習振興班課長補佐(班長) 菊地 武彦
生涯学習課生涯学習振興班主幹(副班長) 内馬場 みち子

(図書館関係)
館長 髙橋 仁(以下,髙橋館長)
副館長 加藤 睦男(以下,加藤副館長)
企画管理部長 和賀 修治(以下,和賀部長)
資料奉仕部長 村上 礼子(以下,村上部長)
企画管理部副参事兼次長(総括担当) 関 照一(以下,関次長)
資料奉仕部次長(総括担当兼震災文庫整備チームリーダー) 大和田 順子(以下,大和田次長)
企画協力班次長(班長) 高橋 修
調査班主幹(班長) 吉田 浩之
利用サービス班次長(班長) 下山 邦彦
総務班主幹(班長) 渡邉 雅弘

4 委嘱状交付

第31次宮城県図書館協議会委員の委嘱辞令を交付

5 開会

関次長が開会を宣言し,本日7名全員の出席により定足数を満たし会議が成立した旨の報告

6 傍聴について

関副参事から,傍聴希望者がないことを確認

7 髙橋館長挨拶

 
 ただいま,第31期の宮城県図書館協議会委員の委嘱状を皆様に交付させていただきました。皆様には,公私ともお忙しい中委員をお引き受けいただきまして, 誠にありがとうございます。この「宮城県図書館協議会」は,図書館法第14条の規定に基づき条例で設置されており,県図書館の運営に関し, 館長の諮問に応ずるとともに,図書館の行う図書館奉仕につき,館長に対して意見を述べる機関とされております。図書館といたしましては, 外からの目で率直かつ具体的なご意見を伺うことが出来る貴重な機会と認識しております。
 各委員の皆様には,本県の生涯学習の振興を図る上での中核的な施設である県図書館の機能の充実・発展のため, いろいろな観点から,貴重なご意見,ご提言をいただきますようお願い申し上げます。
 さて,昨年の3月11日には,県民にとって忘れることのできない甚大な被害をもたらした東日本大震災が発生し,昨年度は県全体で震災からの復旧に当たった年でありました。 本館も例外ではなく,蔵書の落下を始め,建物自体も一部被害を受けたところであります。まず,蔵書を元の場所に戻し,応急復旧をして図書館を再開する一方で, 県内の被災図書館等を巡回して運営を支援することにより再開を助けることに重点を置き,沿岸部図書館等を中心に直接支援,各種団体による支援の仲介等を行ってまいりました。
 現在本館は,被害箇所の修理のため,7月2日まで休館しているところであります。そのため,当協議会を県庁の会議室を使う次第であります。
 また,本館は,これら大震災の記憶と記録を適切に収集・保存・活用し,後世に伝える役割を担うべく,昨年11月から震災資料の収集を開始し, 今年3月には「東日本大震災文庫」を開設いたしました。さらに今年度は,新たに「震災文庫整備チーム」を資料奉仕部内に設置し,体制強化を図ったところでございます。
 本日は,このようなことも含めて,この後,平成23年度の事業概要及び平成24年度の事業計画について,事務局から報告いたします。
 また,現行の「宮城県図書館振興基本計画」が今年度で5年間の終了年度を迎えますことから,今年度は,現在, 次年度以降の新たな計画の策定作業を進めているところでありまして,この協議会からご意見等をいただきたいと考えております。
 さらに,昨年度は,本館所蔵の文化財資料等の移管問題について皆様に心配をおかけし申し訳なく思っております。この件に関しまして, これまで,内部で論点整理を行ってまいりました。本日は,現在までに整理しました論点についてご報告することにしております。今後これらの論点について, 本協議会でご検討いただきたいと考えております。
 以上,限られた時間ではありますが,委員の皆様には,どうぞ忌憚のないご質問やご意見等をいただきますようお願い申し上げ,挨拶とさせていただきます。 本日は,よろしくお願いいたします。 

8 会長・副会長の選任(関副参事)

 議事に入ります前に会長・副会長の選任をお願いしたいと思います。
 会長・副会長の選任は,図書館協議会条例第5条第1項の規定により,出席者の互選ということになっておりますが,いかがいたしましょうか。
 (事務局一任の声)
 事務局案といたしましては,会長は寺島英毅委員に,副会長は鵜飼信好委員にお願いしたいのですが,いかがでしょうか。
 (異議なしの声)
 それでは寺島英毅会長からご挨拶をお願いいたします。 

9 会長挨拶

 ただいま会長に選任をいただきました寺島でございます。図書館と私は,これまでいろいろ関係がございまして,素晴らしい図書館にするため, 皆様のご意見をいただきながら,作り上げていくことができれば,使命を果たすことができるのかなと考えております。それにつけても, 皆様からのご指導をいただけますよう,よろしくお願い申し上げます。

10 配布資料の確認と日程(関次長)

① 会議次第
② 平成24年度図書館要覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下,資料1)
③ 「宮城県図書館振興基本計画」の次期計画の策定方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下,資料2)
④ 文化財資料等の移管に係る論点の検討について・・・・・・・・・・・・・・・・(以下,資料3)
⑤ 東日本大震災文庫について・・・・・・・・・・(以下,資料4)
⑥ 宮城県公文書館移転工事の概要・・・・・(以下,資料5)
参考資料として
①現「図書館振興基本計画」
②現「行動計画(アクションプラン)」
③東日本大震災文庫資料目録
④利用案内
⑤「ことばのうみ」第40号
⑥「東日本大震災文庫展Ⅱ―3・11漫画家の祈りと激励展―」リーフレット
 なお,本日の日程ですが,会議終了は午後3時30分頃までを予定しております。

 

11 議長選出

図書館協議会条例第6条により会長が議長となっております。寺島会長(以下,議長)を選出

12 会議録署名委員の指名

   議長が伊藤益義委員を指名。

13 議事

○ 議長
 それでは,議事にはいります。はじめに,(1)報告事項①「平成23年度事業概要及び平成24年度事業計画について」,事務局から説明願います。
○ 村上部長
 以下,資料1に基づき説明
 ※ 同資料中,「平成24年度事業計画」に次の内容を追加又は補足して説明
 展示室を利用した特別展は年間を通じて企画しておりますが,7月3日の再オープンを記念し,5月末まで展示しておりました「絆の証〜東日本大震災文庫展〜」に続き, 東日本大震災文庫展Ⅱとして「3・11漫画家の祈りと激励展」を計画し,只今準備中です。本日の資料にリーフレットが入っております。 被災地の皆様を勇気付けたいと,作家であります石川好氏が日本漫画家協会加盟の漫画家に呼びかけ,84名の漫画家から寄せられた直筆色紙約170点を展示するものです。 この閉館期間を使いまして,只今準備のまっただ中です。再開の時に皆様に見ていただけるよう準備しておりますので,ぜひご来館ください。
 平成24年度の事業については,現在のところ,この要覧の段階で未定あるいは詳細が決まっておらず,本日の資料には盛り込めなかったものもあります。 時期を逃さずに進めていきたいと思います。一見,各項目を見ると,前年度と大きく変わりませんが,一つ一つの業務内容を計画する際には, 昨年度の反省を生かしながら,充実したサービス向上,研修になるよう努力してまいります。
 また,6月の閉館期間を利用しまして,館内を再度見回し,レイアウト等の改善を利用者の立場と安全管理の面から工夫する予定でおります。
 さらには,蔵書点検に係る作業についても,今後のシステム更新を考慮しながら,資料管理,把握のために適切に実施できるよう期間を考えております。 現段階では,蔵書点検に係る臨時休館は1月末になりそうですが,詳しい期間,日程については,HP等で連絡いたします。
○ 議長
 ただいま,事務局から平成23年度事業概要及び平成24年度事業計画について説明がありました。何かご質問,ご意見等ありましたら,お伺いしたいと思います。
○ 早坂委員
 要覧の2ページ「図書館のあゆみ」の「23年3月 宮城県図書館協会を解散し,宮城県公立図書館等連絡会議(22年10月発足)に活動を継承」とあるが, 宮城県図書館協会と宮城県公立図書館等連絡会議の違いは何か。また,なぜ宮城県図書館協会を解散し,そして新たな組織を作ったのか目的をお聞きしたい。 
○ 和賀部長
 宮城県図書館協会は各館から負担金を徴収し事業運営してきましたが,各市町村図書館から負担金削減等の話があり,負担金を集めての協会は解散し, その代わり,連絡会議,これは会費等を徴収していません。会議を図書館内に設置し,同じように職員の研修等の事業を継続的に行っていくということで, 基本的には協会の事業を連絡会議に活動を継承し,会費の徴収を無くして進めております。 これについては,日本図書館協会からも団体として認めていただいております。
○ 早坂委員
 そうしますと,負担金が有るか無いかだけの違いで,活動そのものは同じということでしょうか。実は,宮城県図書館協会は戦後まもなくの頃から発足し, 長い歴史を持った伝統的な名称を持つ会議で,全国どこでも,各県の図書館協会という名称を利用しながら, 日本図書館協会から支援・予算的な補助を受けながらやっているものです。
 中味が同じであれば,負担金を無くするということだけでもよかったのかなと思いますが,大きな変化はそれだけなのでしょうか。
○ 和賀部長
 私自身平成23年3月の協会の解散に,携わっていなかったのですが,報告としては,内容的には,先程ご説明したとおり,会費の負担をしないで, 県図書館に連絡会議を置いてその中で運営していくということで,日本図書館協会からの補助金も現在いただいております。ただし,日本図書館協会そのものが, 公益法人化への移行が現在進行中で,都道府県への補助金が継続されるかどうかは未知数ということで,基本は自分たちの組織の中で, 負担金に左右されない会議を開こうということで,県の予算の中で連絡会議の研修等の措置をしております。
○ 議長
 その他,何かございますか。
○ 鵜飼委員
 2点あります。
 1点目は要望で,例えば平成23年度事業概要について,多岐にわたる事業で凄いなと思います。しかし,特に数字の部分について,補足的な資料として, 経年変化が見えるように出していただくとありがたい。
 2点目は,意見です。「子どもの本の展示会」について,私も覗かせていただいたが,訪れた方が「この本はおもしろい。ぜひ借りて行きたい。」 という方が結構おられたのですが,ここは展示の場所であり,貸す場所ではないのですが,公立図書館の場合にはリストだけでも良いのですが, 県民が対象の場合には,貸出との連携ができるようにするということも考えた方がよいのではないか。
○ 村上部長
 ご意見ありがとうございました。検討したいと思います。
○ 議長
 数字の資料の方も,前向きに考えてください。
 他に,ございませんか。
○ 館長
 ご意見ありがとうございます。もっともな意見であり,次年度,この次の機会にはお示しできるようにしたいと思います。ありがとうございます。
○ 議長
 それでは,②の「次期宮城県図書館振興基本計画の策定について」,事務局から説明願います。
○ 和賀部長
 以下,資料2に基づき説明
 ※次の内容を追加して説明
 本日は素案を提示し説明いたしましたが,本格的な議論は次回の協議会でお願いしたいと思います。添付しております現「宮城県図書館振興計画」や 現「行動計画(アクションプラン)」を参考にしていただき,委員の皆様方の意見は7月末までに館長に提出願えればと思います。意見集約した内容, 意見に対する考え方などを次回9月予定の協議会に,意見集約したものを提示し,協議いたければと思います。そして,11月の協議会では, 計画案を提示できるよう準備を進めたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
○ 議長 
 ただいまの説明について,ご意見,ご質問等がございましたらお伺いします。
○ 早坂委員
 基本的な考え方について確認したいことがあります。「宮城県図書館振興基本計画」は,これはどこで区切るのか。宮城県図書館の振興基本計画なのか。 または,宮城県の図書館振興基本計画なのか。
 資料2の1枚目を見ますと,大学図書館,学校関係者からの意見を聴取するとあり,最初は宮城県内の図書館基本計画なのかなと思いましたが, 次のページを開きましたら,「県図書館の_」とあり,県図書館の計画なのかなということで,この点をお答えいただきたいと思います。
○ 和賀部長
 宮城県図書館の振興基本計画,宮城県全体ではなく,あくまでも宮城県図書館の計画とお考えいただきたいと思います。
○ 議長
 他にございませんか。
○ 鵜飼委員
 確認なのですが,これに対する意見を,我々委員が7月末まで出すということでよろしいですか。
○ 和賀部長
 はい。この計画素案に対するご意見等を7月末までにお願いできればと思っております。 これについては,項目ごとに記入した文書を,委員の皆様に別途郵送し,回答いただくような形で進めたいと思います。
○ 議長
 他にございませんか。
○ 伊藤委員
 この新たな振興計画の,計画年度,期間は25年度から何年間というのはあるのですか。。 
○ 和賀部長
 次期振興計画は,25年度から5カ年の計画となります。
○ 早坂委員
 7月末までに意見をいう場合には,今日いただきましたこの資料のみから判断をして何か意見 を申し上げるということになりますか。追加資料等は全くないのですか。
○ 和賀部長
 本日お示ししました素案と,現「図書館振興基本計画」,現「行動計画(アクションプラン)」を一緒にお示ししております。 それと,先程お話しした項目ごとにこちらで意見集約するための様式をお示ししたいと思います。資料につきましては,今日配布の資料となります。 
○ 早坂委員
 例えば今,『電子書籍元年』という本を手元に持っています。昨年(2011年)は,日本の出版業界あるいは図書館業界にとって大変大きな変換点だったんですね。 そういった新しい時代における向こう5年間の新しいサービスとして,どんなことを予定されているのかなと思いちらっと見たのですが,なかなかそれらしいところが見あたらない。 「県内図書館ネットワークの構築」というところに入るのでしょうか。全国の各図書館で様々な試験的な活動などが昨年あたりから軒並み発表されているのですけれども, そういった新しい時代に対応した新しいシステムを探しながら見ますと「図書館システム(NAILS)の更新」と一行載っているだけなのですね。 これは,どういう意味なのか,単なる一部修正ということで「NALIS」という言葉を書かれているのか,意味がよく分からないのですが, ここに含まれるということでよろしいのでしょうか。
○ 和賀部長
 素案の②「県内図書館ネットワークの構築」については,現在,市町村図書館との連携を図るためのシステムを構築しています。 その名称が「NALIS」ということで,これが,25年度末で更新時期を迎え,26年度から新たなシステムとすべく現在,協議中であります。 そういう意味で,新たなシステムへの更新ということで記載しているものです。
○ 早坂委員
 そうしますと,現システムの部分修正や更新のみではなく,全く新たなシステムを導入することもあり得ると解釈してよろしいのでしょうか。
○ 和賀部長
 なかなか県の財政も厳しく,パックとしてあるものを県図書館に合うようにシステム変更をしていくという, 基本的には現システムの更新に近いものです。ただ,コンテンツとしては5年前と今とでは,だいぶ違っているので,新たなコンテンツは組み入れる方向で現在作業をしているところです。
○ 鵜飼委員
 策定スケジュールについて,25年1月に一般意見を募集すると書いてあります,10月には関係者等への意見聴取とありまして,その間に協議会が入るという形ですが, 事務的に流れが大変だと思うのですが,できれば,この一般意見というものがわかっていた方が協議会としては話がもっと深く意見を進められるのではないかと思うと, 策定スケジュールの順番がこれでよいのかどうか疑問に思うのですが,いかがなものでしょうか。
○ 和賀部長
 ご指摘のとおり,一般からのパブリックコメントという形での意見集約についは,時期について,再度こちらで日程調整したいと思います。
○ 議長
 ぜひ,そのようにお願いします。
○ 髙橋館長
 補足説明させていただきますけれども,今回は委員の皆様に本日お示しした資料で次期の振興計画の骨子及び現計画の全部,という形で次期の計画に向けて, ご意見があれば7月までにいただきたい。それを参考にさせていただいて,こちらの内部の策定委員会で原案を作成する。それを11月の協議会でお示しする。 それを直して1月に一般からご意見をいただいて,それをまたこの協議会にお示しをするということで,何回もお手を煩わせることになりますが, できるだけそのプロセス,プロセスでこの協議会にお示ししながら,作っていきたいと考えておりますので,まず,この後文書で送らせていただく様式, いろいろなアイディアが皆様お持ちと思いますので頂戴できればありがたいと思います。ただし,頂戴したアイディア全てを反映できるとは限らない訳ですけれども, 検討の材料とさせていただきますので,よろしくお願いいたします。
○ 細谷委員
 次期基本計画の策定骨子の①子どもの読書環境の充実というところですが「全ての子どもの読書やサービスに関する情報の収集と発信」について,このサービスについて, 県図書館側では,どのようなサービスを具体的に考えているのですか。それとも,そのサービスの中身はこれから考えていくのですか。
○ 和賀部長
 具体的な中身については,これから肉付けをしていきます。もし,こういったものを取り入れて欲しいというご意見があれば,お寄せいただきたいと思います。
○ 細谷委員
 では,それを7月末まで書いて意見をお送りするということですか。
○ 和賀部長
 はい。そのようにお願いいたします。
○ 議長
 他にございませんか。
○ 伊藤委員
 図書館協議会の計画策定における位置付けなのですが,いろいろなところから意見を聞いて,最終的には策定委員会で決めるという形になっていると思いますが, それぞれいろいろなところからの意見を聞く,それから図書館協議会からも意見を聞くという位置付けなのか,それとも,他のところとは違う位置付けなのか, その辺を確認させていただきたい。
○ 和賀部長
 図書館協議会につきましては,こちらで意見集約した,あるいは素案作りをしたものを審議していただく場というふうに考えております。 最終的には,25年当初の図書館協議会に図りたいと思っております。
○ 髙橋館長
 策定スケジュールのところをご覧いただきたいのですが,25年当初の図書館協議会というところです。同じ「意見を頂戴する」という言葉ですが, この図書館協議会からのご意見は,重く受け止めております。いろいろな方からご意見をいただきます。頂戴した意見をこちらにもう一度かけるということで, そういったいろいろな方の意見を取捨選択して,原案,叩き台としてこちらで作ってまいりますので,それについては,改めてご意見を頂戴するというような段取りをとっていきたいと考えております。 そういう意味では,県の図書館として次期の振興計画を作っていくうえで,大きな判断材料となるものをこの協議会からいただきたいということが位置付けで考えているところであります。
○ 議長
 他に,ご意見,ご質問はございませんか。
○ 早坂委員
 今回お示しいただいたのは骨子ですが,最終的な基本計画案は,どの程度の量的なものを想定していますか。 例えば,20枚ぐらいのページ数になるとかですね,最終目標の量を教えていただきたい。
○ 和賀部長
 現「振興基本計画」と現「行動計画(アクションプラン)」の量,このようなイメージをお持ちいただければと思います。
○ 早坂委員
 そうしますと,理念と行動計画から成り立っていると考えてよろしいですか。
○ 和賀部長
 はい,そうです。
○ 早坂委員
 例えば,理念に関しては,理想としてかかげる方針のようなものですから,それについて大きな間違いとか考えられないので,基本的に理念については, あまり異論は出ないのではないでしょうか。具体的にどういう施策を中心として進めるのか,実行計画になったときに,本当に実現性のあるプランなのか, ということが大きな問題になるのかと思います。そうしますと,理念だけで,それについて,私たちが意見を申し述べて,アクションプランについても何か意見があれば, という解釈でよろしいですか。
○ 和賀部長
 理念については資料のとおり考えておりますし,それに基づく施策展開,重点項目については,引き続き骨組をしていきますので,お考えのとおりでよろしいと思います。
○ 議長
 こういった計画作りというのは,最初からスパッと一本のレールで先まで見通せるという訳でもないので,少し時間もあるようですから, 歩きながら,協力しながら,やっていければと思います。
 それでは,引き続き,③「文化財資料等の移管に係る論点の検討について」に移らせていただきたいと思います。
○ 西村課長
 以下,資料3により説明
 ※ 次の内容を補足して説明
 今回初めてご覧になる方が多いと思いますので,次回以降の協議会において,これから,論点ごとに議論をいただきたいと考えております。
○ 議長
 今,生涯学習課長から,これまでの経緯,及び論点整理の結果について説明いただきました。具体的な意見交換は,次回の協議会で賜りたいとのことですので, 私も含めて再度勉強して,次回にいろいろ意見を出させていただきたいと思います。このことだけは,言っておきたいということがありましたら,お伺いします。
○ 議長
 なければ,続きまして,(2)その他①「東日本大震災文庫」について,事務局から説明願います。
○ 大和田次長
 以下,資料4に基づき説明
 ※ 同資料中,「4 収集方法」に次の内容を追加又は補足して説明
 ・非売品のものは寄贈依頼しています。しかし,集まりづらいということで,実際に現地へ行って,直接受取に行ったりということを繰り返しております。
 ・寄贈依頼したもののうち,実際に集まってきているのは,その10%程度である。今後,広報の仕方を工夫するとか,直接こちらが地道に出向いて集めてくるなどの対応が必要と考えております。
 ・ただし,オリジナルの一点ものの資料,当時作った新聞とかチラシとか残っているのは大分少なくなってきているようで,限界があるように感じています。
 ・各所で,いままで集めた記録集なり,今後残すようなもの,作成中のものが多いので,そちらを中心に集めていければと思っております。
 ・「震災文庫」は,今だけでなくかなり長い間集め続けていくものと思っております。例えば,神戸の震災文庫では,阪神淡路大震災から, 17年たった今も集めているということで,それに匹敵するくらい長い間継続していく事業と思っております。
○ 議長
 ご意見,ご質問等がございましたらお願います。
 無いようなので,私からお聞きします。「東日本大震災文庫」で,県内の資料はそれなりに集まると思うのですが, 福島県とか岩手県とか,そちらの資料を集める時はどのような工夫をなされているのでしょうか。
○ 大和田次長
 今回行っている文庫では,主に,県内のものを中心に集めたいと考えております。福島県にしても,岩手県にしても,それぞれの図書館なり,団体で集めているようです。 それぞれが集めたものを今後どう集約するかということになるかと思うのですが,アーカイブ化するとか,そういった施設を作るとか考えられますが,現段階で県図書館が集めているのは, 主に宮城県内を中心にと考えております。
○ 渡辺委員
 「2 実施体制,③資料管理・保存」のところに書いてありますが,「他機関との連携」ということで,たぶんもう始めておられると思いますが,市町村の図書館であるとか, あるいは,東北大学がとても熱心にアーカイブ化に取り組んでおられます。もしかすると,ダブリのものがあったり,共に使えるものがあったりすると思うのですが, その辺の連携,基本計画にも盛り込まれるようですが,震災文庫との連携はもう体制は整いつつあるのでしょうか。
○ 大和田次長
 非公式かも知れませんが,東北大学とは「みちのく震録伝」取組,もう始めておりまして,5月に打ち合わせを持ちました。具体的にどうするかは今後になるかと思うのですけれども。 福島の図書館,岩手の図書館等とも内々には話はしております。当然ダブリのものとか,足りないものとか出てくると思うので,何れ,どこが中心になるか解りませんが, 話し合いを持つことになると思います。
○ 議長
 他にございませんか。無いようですので,宮城県公文書館移転工事について,事務局から説明願います。
○ 和賀部長
 以下,資料4に基づき説明
 ※ 補足として,地震災害復旧工事の概要及び施工状況の説明
○ 議長
 臨時休館が7月2日までとありますから,7月3日からオープンということでよろしいですか。
○ 和賀部長
 はい。7月3日午前9時に開館いたします。
○ 議長
 ただいまの説明についてご質問,ご意見がございましたらお伺いします。
○ 早坂委員
 公文書はかつて,宮城県図書館の中にあったものが,榴ヶ岡に公文書館ができて,そちらに移転をし,もう一度宮城県図書館に戻ってくるということですね。 この建物を見ますと,2階のところに全く独立して出入りができる玄関,テラスがありますが,教育庁と知事部局と管轄の違いを考慮した運営の仕方を考えているのか。 例えば,玄関を別にして,職員も利用者も別々の入口からというような独立した形での運営と考えているのか伺いたい。
○ 和賀部長
 ご指摘のとおり,2階の地域情報発信室の脇に階段があります。その階段が公文書館の正式な入口となります。ただし,県図書館を利用した方が, 公文書館に行けるように,特に仕切り等は設けておりませんので,どちらにも往来できるようにしております。そのことによって, 公文書館の利用率アップにもつながると考えております。
○ 加藤副館長
 補足しますと,図書館の中に公文書館が入りますけれども,館の運営としては一体的に行って,電気・水道とか,基本的には, 館全体として必要な部分について,県図書館に合わせるというような形で考えております。現在,公文書館の開館・閉館については, 県図書館と曜日が異なるのですが,今後調整は入りますけれども,将来的には開館日等は,極力図書館に合わせるような方向で調整をしているところです。
○ 議長
 他にございませんか。無ければ, 本日の予定の議事は全て終了いたしますが,事務局から,その他で何かございますか。
○ 加藤副館長
 お手元にお配りしております,漫画家の方々から直筆の色紙を今回,県の方に寄贈いただきまして,160点ありますけれども, それを県の東日本大震災文庫の資料ということで保管することになりましたので,今回の休館明け7月3日に合わせて,「東日本大震災文庫展Ⅱ」ということで, 夏休みの期間にかけて公開いたしますので,ぜひご覧いただければと思いますので,よろしくお願いします。
○ 議長
 それでは,以上をもちまして議事を終了いたします。円滑な議事進行にご協力いただきありがとうございました。

14 閉会

関副参事が閉会を宣言し,一切を終了した。

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