平成22年度 第1回 宮城県図書館協議会 会議録

 

1 日時及び場所

平成22年7月1日(木曜日) 午後1時30分から午後4時00分まで
宮城県図書館 2階研修室

2 出席者

鵜飼 信好 委員
小川 きょう子 委員
奥山 恒義 委員
齋藤 俊子 委員
澤井  清  委員
千葉 和江 委員
横田 隆雄 委員
渡辺 雅昭 委員

3 事務局出席者の職氏名

館長 佐藤明男 (以下,佐藤館長)
副館長 櫻井 守 (以下,櫻井副館長)
企画管理部長 中田 博 (以下,中田部長)
資料奉仕部長 久光 洋一 (以下,久光部長)
企画管理部次長(総括担当兼総務班長) 関 照一 (以下,関次長)
資料奉仕部次長(総括担当) 大和田 順子 (以下,大和田次長)
企画協力班次長(班長) 荻原 宗夫 (以下,荻原班長)
調査班主幹(班長) 内馬場 みち子(以下,内馬場班長)
利用サービス班主幹(班長) 赤間 弘英(以下,赤間班長)
総務班主幹(副班長) 高橋 深雪(以下,高橋副班長)

4 開会

会議に先立ち,中田部長より第30次協議会委員の辞令の交付について説明後,館長より各委員に辞令を交付した。司会進行の高橋副班長が開会の宣言及び本日8人全員の出席により定足数を満たしており会議は成立した旨を報告。

5 委員・職員紹介

関次長より各委員に自己紹介を依頼後,各委員より名簿順に自己紹介がなされた後に関次長より本日出席している本館職員を名簿順に紹介した。

6 館長挨拶

○ 関次長     
次に当館の佐藤館長よりご挨拶申し上げます。     
○ 佐藤館長     
委員の皆様には,何かとご多用のところ,ご出席をいただきまして誠にありがとうございます。
私は,昨年4月,館長に就任いたしました佐藤でございます。どうぞよろしくお願いします。
皆様の任期は今年度と来年度の2年間でございますが,様々な観点から県図書館に対するご意見やご注文など出していただき,利用者のみならず広く県民の方々から図書館一般に対するご理解,ご支援,ご協力などをいただく端緒となりますことを,ご苦労ではございますがお願いを申し上げる次第です。
県図書館は創立129年目という長い歴史を有し,その所在地は勾当台にありました宮城師範学校の敷地内から始まりまして,現在地で5箇所目になります。
当協議会につきましては,現憲法の下で図書館法が制定され,協議会設置規定が設けられて以来,今年で60年目ということになります。
この間,委員の皆様から多くの貴重なご助言をいただいたことによりまして,今日までの充実・発展があったものと認識しているところでございます。
県図書館の役割は,今更申し上げるまでもなく,県民の皆様への資料の貸出などによります直接的サービスと,市町村図書館や公民館図書室への支援などによります間接的なサービスを広く行き渡るよう努める責務ということでございます。
こうした観点の基に,2年前にご審議をいただいて策定いたしました「宮城県図書館振興基本計画」と,それに基づきます「アクションプラン」を着実に実行し,期待される成果をあげてまいりたいと考えているところです。
本日は,昨年度の事業実績と今年度の事業計画につきまして,ご報告を申し上げ,昨年度の事業につきましては自己評価のご協議をいただくものです。
関連いたしまして広く委員の皆様からご意見を伺い,より適切に事業を進めてまいりたいと考えておりますので,どうかよろしくお願いいたします。

7 会長・副会長選出

議事に入る前に関次長より会長・副会長選出を提案。委員の互選であることを説明したところ, 「事務局一任」の意見があったので,会長に前会長である澤井委員,副会長に鵜飼委員にお願いしたい旨提案し,承認を得た。

8 会長挨拶

○ 関次長
それでは,澤井新会長よりご挨拶をお願いいたします。
○ 澤井会長 
平成20年度からこの宮城県図書館協議会の委員をさせていただいております澤井でございます。今までは利用者にサービスを提供する図書館に勤務すること13年間,その後司書を養成する立場から30年間図書館と関わりを持ってまいりました。今回は再任ということですが,特にこれからは図書館の利用者いう立場から「利用しやすい,そして役に立つ図書館」というものを県民の皆様と一緒に考えていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

9 配付資料の確認(関次長)

1 平成22年度第1回宮城県図書館協議会次第                 ……(以下,資料1)
2 平成22年度要覧                                  ……(以下,資料2)
3 宮城県図書館振興基本計画                           ……(以下,資料3)
4 宮城県図書館振興基本計画に基づく行動計画(アクションプラン)   ……(以下,資料4)
5 宮城県図書館の自己評価の実施について                 ……(以下,資料5)
6 宮城県図書館の自己評価に関する協議会委員のご意見について  ……(以下,資料6)
7 館長講話リーフレット                               ……(以下,資料7)
8 宮城県図書館だより「ことばのうみ」(No.33)                 ……(以下,資料8)
9 宮城県図書館協会「協会だより」(No.24)                   ……(以下,資料9)

10 議長選出

澤井会長を選出。

11 傍聴について

傍聴希望者がないことを確認。

12 会議録署名委員の指名

議長が鵜飼委員を指名。

13 議事

○ 議長
報告事項として「平成21年度の事業実施状況」について事務局より説明願います。
○ 事務局(中田部長)
資料2,3,4に基づき説明。
○ 議長
ただいまの説明について,ご質問・ご意見等がございましたらお伺いします。
○ 鵜飼委員
2点お伺いします。1点めは要覧の13頁の「児童資料」に「開架書架を増設し,閉架書庫の資料の一部を移動することでより多くの資料を利用できるように工夫した」とあるが,その方針の趣旨があれば伺いたい。
2点目は同頁の「生涯学習情報の提供」の中に「ボランティア活動の機会の提供」とあるが,ボランティアにも「書架整理・視聴覚・読み聞かせ・音訳・図書館案内」といろいろな種類があり,大きく分類すれば「物を相手にするもの」と「人を相手にするもの」の2種類に分かれます。
例えば「対人」の場合,特に子どもを相手にする場合の「読み聞かせ」の資料の選本の仕方や読み方の技術についての研修の考え方についてお聞かせ願いたい。おそらく,この頁の説明では「学習機会の提供」とあるので,「対物」と「対人」では考え方が異なると思いますが,自身の経験から読み聞かせの場合は特に実務的な訓練がかなり必要とされるはずです。
14頁の「音訳」の研修は全部で4回実施しているのに,「読み聞かせ」研修は1回だけなのは何故か,研修内容の違いについても教えていただきたい。
○ 赤間班長
以前は児童資料研究者からの申請のあった場合,主に専門書の対応が多かったが,閉架書庫内にも一般者向けの資料も多数保管してあるので,利用者がより直接自分で手に取って見られるように開架書架に移動しました。ただし,開架スペースにも限りがあるので全部は出していない状況です。
○ 鵜飼委員
例えば「昔ながらの絵本」や1冊しかないような貴重資料等の場合の取り扱いをお聞きしたい。
○ 赤間班長
貴重資料については対象外であり,従来どおりの対応をしています。開架はあくまで一般向けの資料に対してのみ開架しています。
○ 議長
2点目のボランティア研修についての説明をお願いします。
○ 荻原班長   
専門講座について,いわゆる「対物」の場合は書架整理が主なので説明会及び実務をとおして慣れてもらう形式をとっています。「対人」の「読み聞かせ」の場合は児童担当職員のもとで実務を中心に技術を身につけてもらっています。「音訳」に関しては専門性が異なるので,音訳Ⅰでは経験年数の短い方を中心に基本的な講義を行い,音訳Ⅱではプロのアナウンサーに講師を依頼し,発音や発声法を含めて講義してもらっています。図書館案内では展示等の行事が切り替わる毎に内容を説明できるように講義を行っています。
○ 鵜飼委員   
わかりました。ただ,気になるのは「ボランティアの機会を提供する」ということでは,確かに提供していることにはなると思うが,一方で実際読み聞かせを受ける子どもたちの立場に立って,より適切な技術を習得させることによって初めて効果が出るのではと感じたので質問したのですが,この点についてはこの後のアクションプラン等でお話しさせていただきたいと思います。
○ 議長
ほかにご意見はありますか。
○ 齋藤委員
要覧の23頁の総合的な学習への支援の「調べ学習」や「職場体験」等について伺います。
今、小学校でも中学校でも総合的学習の授業をとおして,いろいろな場所で学ぶ機会が増えています。仙台市内の図書館では「職場体験学習」を希望する学校が非常に多くて対応しきれない状況であると聞くのですが,要覧の実績を見る限りではあまり多くないように見受けられるが,受入体制が整わないのか、それとも希望が少ないだけなのでしょうか。
○ 赤間班長   
「職場体験学習」に関しては,仙台市の場合は仙台市教委内で調整されてから当館に要請がきます。他市町村の場合は直接受け入れています。確かに受入体制も万全でないところはありますので,昨年度は中学校4校,高校2校延べ17人の受入に留まっている状況です。時期的に重複することも多く,例えば同日に複数の希望があるときは場合によって先着順にせざるを得ないところもあります。
○ 齋藤委員   
「調べ学習」も同様ですか。学年や学校単位でまとめて集団で図書館に連れてきて調べさせるという利用希望はないのでしょうか。
○ 赤間班長   
「調べ学習」については,基本的に事前に調べる内容によって資料の対応ができるかということも確認したうえで受け入れており,資料が少なかったり,揃わない場合や希望日が重複して受け入れられないこともあるので調整しながら対応しています。受け入れないわけではありません。
○ 議長
高校の場合はどうですか。
○ 奥山委員
基本的には学校内の図書館で対応していますが,内容によって資料が万全でない場合には事前に担当教員や学校司書が調整して他校又は地域の公共図書館にお願いし,それでもない場合県図書館にお願いすることもありますが,そういうネットワークは出来つつあると思います。一度に多くの生徒が移動の時間や手間を考えるとなるべく校内で対応する工夫をしているのが現状です。あとは司書の力量にもよると思います。
○ 議長
そのほかございませんか。ないようでしたら発言させていただきます。
1階の視聴覚フロアですが,昔は映画館のように暗かったのですが,改修して照明やフロアマットが明るくなったように思います。それからトイレについても,先日東京の千代田区の図書館でも見かけましたが,障がい者用のトイレに改造したのはどういった経緯があったのですか。いち早く県からの指示があったのでしょうか。
○ 事務局
県から希望調査があった際に申請し,工事いたしました。
○ 議長
ほかにご質問がないようですので,次に(2)の「平成22年度事業計画」について事務局よりご説明願います。
○ 事務局(中田部長)
資料(平成22年度要覧)に基づき説明。
○ 議長
ただいまの説明についてのご質問・ご意見等がございましたらお伺いします。
○ 鵜飼委員
先ほどもお話ししましたが,46頁の「おはなし会」の趣旨を生かすためにも,やはり「読み聞かせ」に使用する本の選書や読み方の基本を充実させないとなかなか「絵本や紙芝居の楽しさを共有・共感する」ことには繋がらないと思うし,現実的にあまり上手でないボランティアさんが多いようです。最低でも3回程度は実務的な研修は必要だと思いますし,後は自己の研鑽次第ですが,今後43頁の研修については,更に充実させていただきたい。
○ 中田部長
おっしゃるとおりだと思います。当館には読み聞かせ等に関する経験豊富な専門職員が少ないのが現状で,我々もその点については常々痛感しているところであります。
今後は外部の専門講師の力も借りながら,職員もより高度なノウハウを習得する機会を増やして,ボランティアの皆さんのスキルアップも図れるよう検討してまいりたいと考えております。
○ 佐藤館長
鵜飼委員にお尋ねします。読み聞かせの研修に利用できる映像的な資料はないものですか。
○ 鵜飼委員
全国的には宮崎県等で取り組んでいると聞いたことがあるが,一部に過ぎず,研修用に揃っているのはないようです。市販されているものもあるかもしれませんが,専門家から直に伝授された方が効果的だと思います。
○ 佐藤館長
要覧の45頁にある公共図書館等の研修会の対象者を初任者と中堅層に分けていますが,例えば小中学校の図書担当者や高校の学校司書は研修の機会があるのでしょうか。なければ,この研修の受講対象にしていいものかどうかと思うのですが,いかがでしょうか。 
○ 奥山委員
以前は,学校司書は専任でしたが,現在は一般の学校事務職員が図書の担当する学校もあり,反対にかつて「学校司書」で採用された職員も今は一般事務を担当することもあります。そのために何の基礎知識も持たない職員が図書館の仕事を担当する場合もあります。
そこで協議の結果,数年前から基本的には学校司書の研修は教育庁総務課主催で実施していましたが,今年から高校図書館研究会と共催で実施することとし,講師もベテランの司書があたるよう準備しているところです。できればより専門的な方に講師をお願いできればと思っていたところです。学校現場と県図書館で連携がとれる機会を作っていただければありがたいです。
○ 齋藤委員  
仙台市の場合は,各小中学校に図書事務職員として,資格の有無は問わずに月曜から金曜日まで一日4時間勤務の嘱託職員が各校2名配属されているので約400名程度おります。研修は夏休みには4つの実務講座(選書・レファレンス・修繕・登録)を実施し,講師は市内の図書館部会に所属している学校司書教諭が担当しているのが現状なので,専門的な研修を受講できる機会を与えられれば嬉しいです。
○ 澤井会長  
現在,他市町村では,複数の学校を兼務している臨時職員がいると聞いていますが,県では以前採用していた学校事務職員を、現在も採用しているのですか。
○ 櫻井副館長
司書の採用については,ここ数年は人員削減の要請もあって採用しておりません。職員が退職した後は学校事務職員を配属することで補充している状況です。
○ 澤井会長
本来,学校司書と図書館司書とでは利用者の対象が異なるので,カリキュラムも異なるため,一概に一緒に研修を受けるのは難しいので,ある程度ターゲットを絞って学校司書を対象に専門の講師を招いて研修するのが望ましいのかもしれません。
○ 奥山委員
高校では一校12クラス以上で司書教諭が配属されているものの,どの学校も業務内容が明確でないため,学校司書又は図書担当者が大半の業務を行っているのが現状です。したがって,ある程度の施設と蔵書資料が揃っていてもなかなか充分に活用される状況にはないようです。
確かに学校と公共図書館では利用者の対象が違うが,図書館の運営という面では基本的に共通するところがあると思うので,その辺については研修をお願いできるのではないかと思います。 学校図書館独自の専門的なことについては,ベテランの司書の力を借りるとしても,基本的な業務については,今年度は年間5日間一日7時間ずつを目安に経験者に初任者の指導をお願いしていますが,経験者のみを頼りにするのは限界があり,当事者にもそれだけ負担がかかるので,学校種に関わらず,共通する業務については研修受講の機会がないものかと思っておりました。この点については前委員の遠藤先生に何度も何度もお願いをしていたところです。
○ 佐藤館長
今のお話を聞いていると,要覧の45頁にある「初任者研修」については対象として受講可能ではないかと感じましたが,実際,本の補修等や本の仕分け方のような基本的なこともわからないままに仕事をしている職員もいるわけですね。
○ 奥山委員
そうですね。何の予備知識もない,いわゆる「学校事務」の試験を受けて採用になった職員が,配属によって図書の仕事をする者もいるので,どうしてもそのような職員は存在します。
○ 佐藤館長   
研修の内容によっては利用者等の対象の違いもあるので,協力しきれないものもあるようだが,仙台市と他市町村では職員の配属状況はそんなに違うのでしょうか。
○ 齋藤委員
仙台市独自の制度なので,市町村によってはだいぶ異なります。
○ 奥山委員   
各市町村でそれぞれ独自の方法で配属していると思います。県内には職員が配属されていない自治体もあるようですが,この辺では富谷町では配属されているようです。
○ 澤井会長
学校図書館の司書教諭は専門の国語・英語等で採用された教諭(司書教諭資格者)が本務の担当科目以外に、司書教諭業務を担当しているのが現状。学校司書にしても専任で配属されている自治体は少なく、配属されても、非常勤職員が多いようです。その点、千葉県市川市では、図書館業務の目録データベースを教育委員会が一括作成し、各校の図書室に提供しているようです。
○ 佐藤館長
本日お聞きした話を参考に,次期2013年以降の計画に取り入れることが可能であれば検討していきたいと思います。
○ 横田委員
大和町では,公民館でも学校支援に取り組んでいますが,大きな学校は司書担当がいるものの,小さい学校は地域のボランティアに頼っている状況ですが,肝心の指導する学校職員が忙しかったり,又は指導できるだけの町職員がいないのが現状です。せめて,初任者研修だけでも受講させてもらえればありがたい。
○ 佐藤館長
県立学校は同じ県教委の機関であるので協力できるところはしたいが, 市町村の場合はまず各市町村教育委員会が研修会を企画するべきであり,まず市町村の職員が本館の研修を受講して,その内容を各学校等に反映させていただきたいと思いますので,2段階で検討せざるを得ません。予算も関連してくるため全面的に協力するのは難しい点もありますので,次期計画で検討していきたいということです。
○ 横田委員
市町村の職員は現在受講させてもらっているので,せめて学校職員やボランティアを対象には出来ないものでしょうか。
○ 佐藤館長
今後その辺の内容も絞って検討していきたいと思います。
○ 議長   
ほかにございますか。
○ 奥山委員
先ほどの説明にもありましたが,資料選書の収集の基準について教えていただきたい。
一般には利用者(県民)が要望しているものと県が保存していくべきものと2つに分かれると思うが,その目的に食い違いは生じていないのでしょうか。本来,県図書館では一般県民が簡単に収集できないものを収集し,県民に提供するものと考えますが,最近は人気のある新刊本を何冊も購入して,いわゆる「貸本屋」状態になっているような気もするのですがいかがですか。
○ 大和田次長
選書の基準については,本館の収集基準に基づいて対応しています。本館で収集したいものと利用者からのリクエストの兼ね合いは難しいです。辞典類や専門的なものは職員が選書しております。リクエスト全てに対応できるわけではありません。例えばコミック類や受験参考書等は除かれます。どうしても利用者からのリクエストは広範囲に及ぶので,断るのが難しいのもあります。
○ 佐藤館長
最近は特定の宗教関係のリクエストも多く,選定会議でも苦慮しているところです。
○ 櫻井副館長
「無料貸本屋」の傾向は市町村図書館の方が強いかもしれません。購入冊数については,県図書館では一点購入が原則ですが,市町村は人気本など複数購入しているところが多いのではないでしょうか。
○ 奥山委員
市はともかく町村によっては本屋もない地域もあるし,図書館とは名ばかりで雑誌や文庫本程度しか置いていないところもあるようですが,そういうところは図書館の使命が違うから多少はしかたないのかもしれませんね。
○ 千葉委員
人気のある本は確かに一冊だけでは対応しきれないので複数購入する場合もありますが,収集基準があるので全部には対応できません。石巻市は市町村合併によって市内に6館が存在しますが,地域によっては利用者が日に数人の図書館もあります。もともと本屋がないことも影響しているのか「本を読む習慣」がない人が多いことも原因の一つかもしれません。
○ 議長
県図書館の選書は、事業予算を見てもわかるように予算がどんどん減額されているため、県立図書館といえども、収集されていない図書があり、県図書館の横断検索システム(総合目録)で県図書館以外から借りることが、私の個人的利用の際にもあり、気になります。
ほかにご意見はありませんか。 それではご意見がないようなので,協議事項に入ります。「宮城県図書館の自己評価について」事務局から説明願います。
○ 中田部長
資料5,6に基づき説明。
自己評価の実施については,委員の皆様からのご意見をお願いします。
基本指標に対しての成果等についてご意見を記入していただき,将来の課題についてもご意見を記入していただきたいと思います。提出期限は9月末日までとさせていただきます。 協議委員の皆様からのご意見を集約・整理したうえで第2回の協議会でまとめたいと考えています。郵送・FAX・Eメールの3通りの送付方法がありますのでご希望の方法で送付願います。
○ 議長
ただいまの説明についてのご質問・ご意見等がございましたらお伺いします。
○ 鵜飼委員   
17項目全部に対して回答が必要ですか。
○ 中田部長   
ご意見がある項目に対して記入いただいて結構です。
○ 議長   
協議会の作業は、外部評価の立場からおこなうのですか。
○ 中田部長
先ほどご説明したように協議会委員のご意見を集約・整理後に改めて協議をしていただき,最終的に図書館の自己評価に委員のご意見を付記して確定・公開する予定です。
○ 鵜飼委員    
取り組み目標としては,具体的な数値目標があるわけではないので評価しにくいところもあるが総合的に判断して良いか。
○ 議長    
良いです。
○ 渡辺委員    
直接関連する項目がないので評価しにくいが,要覧の27頁以降の各数値については,特に説明がなかったが評価に値する数値なのだろうか。項目によっては前年度より半減しているものもあるが,前年度以前の資料がないため傾向がわからないので,それが振興基本計画に対する実績に加味しなくてもよいものでしょうか。
○ 櫻井副館長    
成果に対する評価については,本来「数値目標を設定して目標をクリアできたか?」や「利用者の満足度はどうなのか?」という方法で行うのが一般的であります。しかし,本館の場合は移転して10年余り経過して,新鮮味も薄れ,来館者数や貸出冊数は減少の一途でありましたことから,V字回復を目指した数値目標の設定は困難でありました。そのため,計画設定の折,定量的目標から定性的目標に替えさせていただいたものです。
ただ,先ほど21年度だけの資料だけでは傾向がつかめないというご意見もありましたので,次回まで過去何年か分の推移もお示しできるよう検討させていただきいと考えております。  
○ 佐藤館長    
資料費については,確か平成10年度は1億5千万円でしたが,平成21年度には4千3百万円弱まで減額されているので,一概に数値だけを比べても評価しにくい部分もあると思います。
○ 議長    
もし資料を作成していただけるのならば,数値についてはグラフにしてもらえると有難い。
話は変わりますが,先日県知事から櫻井副館長が表彰を受けているのをテレビで拝見しましたが,何の表彰だったのですか。
○ 櫻井副館長    
「サービス向上・マナーアップ推進キャンペーン」と称して,職員の窓口業務・接遇の向上と利用者側の,期限内返却や館内飲食,携帯電話の使用自粛など守るべきルールを徹底するため推進した取組に対して,県から表彰を受けたものです。
○ 議長
ほかに何かご意見はございますか。
○ 齋藤委員    
図書館の閉架書架等の施設見学については,後日改めて個人的にお願いできるものでしょうか。
○ 事務局    
案内する担当者の都合もありますので,後日日程を調整してご案内することは可能です。
○ 議長
ほかにご質問ご意見がないようですので,以上をもって議事を終了させていただきます。ご協力有難うございました。

14 閉会

高橋副班長が閉会を宣言し,一切を終了した。

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