平成18年度 第2回 宮城県図書館協議会 会議録

 

1 日時及び場所

平成18年9月7日(木曜日) 午後1時30分から午後3時30分まで
宮城県図書館 2階研修室

2 出席者

出席者 石田義光 委員、齋藤弘子 委員、関口怜子 委員、永野為和 委員、二瓶瑠璃子 委員、野家啓一 委員、渡辺好子 委員
欠席者 秋月治 委員(委任状)、埣浦功夫 委員(委任状)、遠藤幸生 委員(委任状)

3 事務局出席者の職氏名

館長 伊達宗弘、副館長 堀村廣雄、企画管理部長 飯川皓、資料奉仕部長 大林茂、企画管理部次長 長尾徳治、資料奉仕部次長 菅原泰博、企画協力班長 内馬場みち子、調査班長 安川潔、利用サービス班長 渡邊明彦、主幹 菊地喜和子、主査 野澤郁晃

4 開会

司会者、長尾企画管理部次長が本日の協議会は定数を満たしたので、有効に成立した旨を告げ、開会を宣言した。

5 あいさつ

○石田会長
 県内の図書館の積極的な例として、委員会、協議会、図書館の職員一体となって他の施設などの視察研修あるいは、子どもの読書にアクセントをおいた対策、団塊の世代いわゆるシニアの利用者 に対する取り組みを始めているようです。
 今日は第2回の図書館協議会であります。宮城県図書館利用サービスの説明を受け、いつものように利用している地域の一人として忌憚のない意見をいただければと思います。
 今日は、後半部分におきまして、各部署の説明を受けながら館内の要所要所の見学を行う予定でございます。そして、その後で、本日の議題に関連し委員の方々の意見をお聞きしたいと思います。
○伊達館長
 委員のみなさまにおかれましては、お忙しいところお集まりいただき誠にありがとうございます。宮城県図書館におきましては、22世紀を牽引する叡智の杜づくりをテーマに日々取り組んでおります。財政状況は大変厳しい状況でありますが、状況が厳しければ厳しいほど、ますます図書館の果たすべき役割は重要であり、一層内容を充実させていきたいと思っています。そして、職員一人ひとりの資質の向上が図書館にとって大変大切であると認識し、県民大学では20代の若い司書3名に、それぞれのテーマをもって担当してもらい好評を得ています。
 来年は更に多くの司書にぜひ県民大学を担当してもらい、一層の資質向上を図っていきたいと思っています。今日は、「宮城県図書館の利用サービスについて」ご審議賜りますようよろしくお願い申し上げます。

6 議長選出

 石田会長を選出

7 会議録署名委員の指名

○議長
 野家委員を指名します。

8 議題

○ 議長
 本日の議題は、「宮城県図書館の利用サービスについて」となっています。先に、全般にわたる説明をいただき、その後、館内を視察することになります。そして、戻った後、この場で質疑を行うことにします。
○ 事務局(大林資料奉仕部長)
資料に従い説明

9 館内視察

○ 調査班 郷土資料に関する説明
○ 利用サービス班 一般資料に関する説明
○ 調査班 逐次刊行物に関する説明
○ 利用サービス班 児童資料に関する説明
○ 利用サービス班 視聴覚資料に関する説明

10 質疑

○ 齋藤委員
 事務局の方から大変、丁寧な説明をいただきました。ありがとうございます。宮城県図書館の平成17年の年報を読んでおりましたが、視聴覚ブースの利用状況を見ますと、平成16年度よりも平成17年度の利用者数が減っているようです。これは例えば一人の利用者がそこにずっと長い時間占めているためでしょうか、それとも純粋に減っているということなのでしょうか。それが質問の一つと、館外貸出し用ビデオと館内視聴用ビデオは区別しているのでしょうか。
○ 事務局(大林資料奉仕部長)
 最初の質問に関しましては、厳密な分析を行っていないため、はっきりと断定はできません、ただ様々な要因があるように思われます。二点目についてですが、館外貸し出し用ビデオと館内視聴用ビデオは分けておらず一緒でございます。
○ 齋藤委員
 そうですか。私が利用しましたときにですね、なんか足を伸ばして眠っているのかなという方もお見受けしましたので…。
○ 堀村副館長
 視聴覚ブースの利用者が減っているということですが、確かに一人の人が長時間利用するということもあるかと思います。ただ、厳密な統計をとっているわけではありませんので断定できませんが、その要因の一つとしていえますことは、資料費の減少で利用に対応できるほどの購入ができないというところにもあるのではと思われます。一度観た方が、再度同じものを観るということもあるかと思いますが、新しいものを観たいというのが一般的だと思います。新しいものが少ないということで利用者が減っている、そういう側面もあると思います。
○ 齋藤委員
 例えば多くの方に視聴覚ブースを利用していただくことを目標とした場合、館内貸出し用ビデオと館外貸出し用ビデオを区別し、館内視聴の効率化を図るとか、ブースの独占にならないようにしてはと思います。
○ 事務局(菅原資料奉仕部次長)
 視聴覚ブースは予約制となっており、一人もしくは一グループにつき一つの資料の視聴が原則ですので、ブースの独占はできないようになっています。ただし、返却したときに席が空いている場合に限り、引き続きご利用できることはございます。
○ 野家委員
 ブースの順番待ちみたいな状況は生じているのでしょうか。
○ 事務局(菅原資料奉仕部次長)
 ブースの数は限られておりますので、土日などでは混み合うこともあり、待ち時間が長いということもあろうかと思います。しかし、通常は比較的スムーズに観られていると思います。
○ 渡辺委員
 上映会の観覧者のことなのですが、次第に人数が減っていて、私が知っているところで一番少ない時は5人でした。それから「地震」についての上映では、10人でした。そのような人数でシアターを利用するのは、少々申し訳ないと思うのですが、この点今後どのような考えで進められるのでしょうか。
 それから、もう一つは二階の企画展への要望です。展示の内容をもう少し子どもとか主婦などにわかりやすくしていただきたい。ちなみに、今回の展示について、先程会場でその意図、内容の説明を伺って初めてわかったものですから、そのような要望になりました。どういうテーマで展示してあるか、わかりやすくしていただけると、より展示会を楽しむことができると思います。
 大槻玄沢については、私の子どもの教科書に載っていましたので、そのことを子どもに話してみたのですが「見てもわからないから」と言うのです。そのようなことからも、子ども達が学校で習ったことを興味を持って見ることができるような形で展示会を開いていただくと、よりよいものになると思います。
○ 事務局(大林資料奉仕部長)
 上映会の件ですが、たしかに人数の面では、少ないのが現状です。今後、多くの方に参加していただけるよう企画していきたいと思います。それから、特別展ですが、お話しいただきましたように今後テーマをわかりやすく紹介するようにしていきたいと思います。そして、学校の授業との関わりあいを視点に、青少年を図書館につなげることが大切ですので、その観点からも、学校との関わりを意識してやっていきたいと考えます。
○ 関口委員
 内覧会を含めますと館内の視察は3回目になります。改善されたな、と感じるところは、生涯学習室です。以前より大きく改善されていまして、伝えたいという見せ方になっています。
 次に空調の件ですが、こんないいロケーションにも関わらず、館内の子ども図書室、生涯学習室なども空気がよどんでいるので、早く改善した方がいいと思います。
 次にミニシアターの上映会に関しての質問です。テーマやスケジュールなど、どのように決めているのでしょうか。例えば宮城県の食材やものづくり、また図書館に関連するものでも良いのですが、年間スケジュールを立てて告知するともう少しよくなると思います。そして、そのようなことを契機として、図書館で調べるきっかけにつながればいいと思います。また、土日の上映だけではなくて、もっと小中学校、幼稚園にも開放していいと思います。遠足スポットとしても、ここ図書館はとてもいいと思いますので、もう少しその側面からの違ったサービスがあっていいと思います。小学生が来たらこのメニューがあります、30人で来たらこのワークショップがあります、などといった具合にプログラムを開発されてはいかがでしょうか。このようなことは、美術館でもやっていますので図書館でも取り入れていただきたいですね。
 それから、その他のことでは、貴重資料のことなのですが、とても貴重なのでぜひ修復していただきたいのですが、その修復の順番づけはあるのでしょうか。
○ 伊達館長
 資料の修復順について私からお話しします。
 この図書館の特徴で、伊達藩から引き継がれた国絵図等地図類が多く、またそれも作成の経緯、過程のわかる資料が一緒になっているものが多くあります。そのようなことから、国指定文化財となるような貴重な資料だとも言われています。そのようなことで、当分は地図類の修復を優先させたいと考えています。
 また、国指定とならない資料であったとしても、受け継がれた貴重資料として修復保存していこうと思っております。
 前者は、国等の指導を得て京都国立博物館内の文化財保存修理所で、後者は地元の修復業者に依頼して継続的に行っていこうと思っています。
 次に空調の件でございますが、もともと建物自体が外の空気を遮断するという考えのもとに建築されております。温度、乾湿の状況など空調の状況は定期的に検査しておりますが、窓を開けて空気を入れ替えるということなどはできない構造となっており、空調に頼らざるを得ない状況です。
○ 関口委員
 「伊能図」は来年あたりに直すのですか。
○ 事務局(内馬場企画協力班長)
 伊達館長からも説明しましたとおり、「22世紀を牽引する叡智の杜事業」は、15年の長期計画でございます。国の指導をいただく国絵図を優先し、京都で修復を進めていくものを中心に事業計画を立て、それに基づいて順次進めさせていただいており、「伊能図」についても資料的価値等を見極めながら、長期的な計画の中で修復を行っていきたいと考えております。
○ 二瓶委員
 視聴覚の受け入れ資料は、とくにDVDの寄贈がかなり多いという説明もありましたが、これら視聴覚資料の扱いについて、システムとの関係もあるのかもしれませんが、どういう計画がありますか。
○ 事務局(飯川企画管理部長)
 先に視聴覚システムについてお話しします。システムは買取ではなくて、5年間リース契約となっています。またその保守等につきましては、その維持管理の契約の中でやっていますが、この契約が今年度末で切れます。そして、今度はどのようなシステムにしたら良いのか、というのが現在の図書館の課題の一つです。視察の途中で視聴覚の担当者から話がありましたが、DVDの館外貸出しの希望者が最近増えてきています。今のDVDチェンジャーの導入は14年度でございますが、その検討は12年〜13年度に行いました。当時、DVDプレーヤーは高価で家庭に普及していなかったので、貸出導入を見送った経緯がございます。また、もう一方でDVDの所蔵数の問題がございます。現在、約1,700枚の所蔵がありますが、利用者の数と比べますと、所蔵数が圧倒的に少なく、貸出に対応できないのではないか、という問題があります。さらに、皆さんご存知のとおり、財政の問題があります。そういった中での資料の整備、寄贈もありますが、基本的に購入とあれば、どの程度資料が準備できるかという問題もございます。
 このように様々な問題を抱えているわけではありますが、現在、仙台市図書館では貸出しにシフトしている状況にあるとも聞いておりますので、そのような方向性も視野に入れながらシステムの検討をしていきたいと考えています。
○ 議長
 他になければ、以上をもちまして議事の一切を終了いたします。ありがとうございました。

11 閉会

次回開催日を12月7日午後1時30分より開催ということで了解を頂いて一切を終了した。

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