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宮城県図書館だより「ことばのうみ」第35号 2010年11月発行 テキスト版

おもな記事。

  1. 巻頭エッセイ 『図書館の効能』 マーケティング・プランナー 谷村 智康さん。
  2. 特集 図書館司書の調べ方。
  3. 図書館 around the みやぎ シリーズ29回 仙台市民図書館。
  4. 叡智の杜レポート。
  5. 図書館からのお知らせ。

巻頭エッセイ 『図書館の効能』 マーケティング・プランナー 谷村 智康。

「今年の就活は大手指向」との報道が腑に落ちない学生と、ことの真偽を調べて雑誌に寄稿することになりました。
「でも、どうやって」と学生が質問してくるので、「図書館で、司書に相談すれば良いんだよ」と話をすると、困惑の表情。分かる。司書が、単なる書籍の貸与管理係ではなく、知的生産を助力する専門家だとは、私も同年代の頃には知りませんでしたから。
論より証拠。学生は図書館に出向き、調査の趣旨を司書に伝えると、ずらりと出てくる参考資料の目録。そしてバックナンバーの深さ。そのおかげで、景況とは無関係に、いつの時代も「学生の就職希望先は大手指向」と見出しが付いていることが立証できました。
なぜ、名だたる新聞雑誌にそういう記事が並んでしまうのかは、本筋でないので別の機会に譲るとして、学生は図書館のすばらしさを知ると共に、同様に検証されるのだからとの重圧で、一字一句おろそかにできないと執筆していました。図書館には、知的生産だけでなく、研鑽の機能もあるんですね。

(たにむら・ともやす マーケティング・プランナー)。

著者のご紹介。

たにむら・ともやす。マーケティング・プランナー。1963年盛岡市生まれ。仙台市産業振興事業団プロジェクトマネージャー等を歴任。マーケティングを企業だけでなく、消費者が理解し使いこなすことで、社会の問題の発見と解決につなげる「対話の技法」に変革することを提案するプランナー。著書に『CM化するニッポン』『マーケティング・リテラシー』。

特集 図書館司書の調べ方。

レファレンスサービスとは、図書館員が利用者の皆さんからの質問・相談を受けて、調査・研究のために必要な資料の紹介や、資料を探すためのお手伝いをするサービスです。
今回は、宮城県図書館で実際に行ったレファレンスサービスの中からいくつかの事例を取り上げ、図書館で司書がどのように調査しているのか、その調査方法と図書館活用術の一端を皆さんにご紹介します。
注意:本文中の検索結果は平成22年(2010)10月22日現在のものです。

Q1 今年の夏に開催されていた、「瀬戸内国際芸術祭」について、参加作品や作家、展示場所などを詳しく知りたい。

宮城県図書館ホームページの蔵書目録(本を探す/蔵書検索)を使って、「瀬戸内国際芸術祭」や「国際芸術祭」などを「書名キーワード」の欄に入力して検索してみたが、「該当する資料はみつかりませんでした。」と出た。

そこで・・・図書館司書の調べ方

「瀬戸内国際芸術祭」は今年の7月19日から10月31日まで開催されていた。最新の情報なので、本はまだ出版されていないのかもしれない。雑誌や新聞に何かないだろうか。

スグレモノ図書館ツールその1「雑誌特集情報」

宮城県図書館ホームページの蔵書目録(本を探す/蔵書検索)の「詳細検索」ページでは「雑誌特集情報」が検索できる。
「雑誌特集情報」の欄に「瀬戸内国際芸術祭」と入力して検索したところ、『美術手帖』(2010年6月号増刊 美術出版社)が1件ヒットした。特集情報の欄を見ると「瀬戸内国際芸術祭2010の公式ガイドブック/アートをめぐる旅・完全ガイド」と書いてあった。
これ以外にもあるのかな?・・・もっと調べたいときは、「キーワード」をできるだけ短くするのも検索のポイント。
「瀬戸内」ではどうか。9件ヒットした。
その中に『芸術新潮』(2010年9月号 新潮社)という雑誌があり、特集情報には「瀬戸内海 小さな島の大きな宝」と書いてあった。
『美術手帖』(2010年6月号増刊)は「アートと海を廻る百日間の冒険」と題した「瀬戸内国際芸術祭」の公式ガイドブック。参加作品と作家について、直島に展示された「赤かぼちゃ」(作家/草間彌生)、高松港や各会場に設置された「フラワー/ハッピースネーク」(作家/ジョゼ・デ・ギマランイス/Jose de Guimaraes、ポルトガル)等、写真と解説・地図などを交えて紹介している。参加イベントや交通ガイド・島での鑑賞マナーなどのきめ細かい情報が掲載されていた。
『芸術新潮』(2010年9月号)は飯野和好(絵本作家)や平松洋子(エッセイスト)などによるルポルタージュで、それぞれの感想や発見などが綴られている。

Pick up!宮城県図書館ホームページの蔵書目録(蔵書検索/詳細検索/雑誌特集情報)で調べる

URL:http://www.library.pref.miyagi.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja
雑誌は最新情報や流行・旬の情報が多く掲載されています。
当館では、雑誌の特集記事の情報を蔵書目録データベースに入力しており、現在蓄積されている特集情報は約60,000件にのぼります。雑誌の最新号を受け入れる時に、職員が特集記事を確認し、1件ずつ手入力で作成している図書館ならではの情報源です。

プラス1

当館では、より幅広い範囲で雑誌記事の検索ができる「国立国会図書館雑誌記事索引」や、大衆誌を中心に検索ができる「大宅壮一文庫雑誌記事索引」なども活用しています。

「国立国会図書館蔵書検索・申込システム」

URL:http://opac.ndl.go.jp/index.html →「雑誌記事索引検索」

注意:2012年1月6日にリニューアルおよびURL変更がありました。

URL:https://ndlopac.ndl.go.jp

「大宅(おおや)壮一文庫雑誌記事索引」

館内の端末で利用できますので、職員にお問い合わせください。

Q2 伊達家のお雛様について調べたい。

宮城県図書館ホームページの蔵書目録(本を探す/蔵書検索)を使って「お雛様」「ひな祭り」などのキーワードで検索してみたが、わからなかった。

そこで・・・図書館司書の調べ方

「ひな祭り」全般を取り上げた一般的な資料ではなく、宮城県に関する資料から探してみよう。

スグレモノ図書館ツールその2「郷土関係論文目録検索」

宮城県図書館ホームページの「宮城県内公共図書館所蔵郷土関係論文目録検索」を使って検索する。
「論文タイトル」の欄に「雛」と入力し検索すると、5件ヒットした。それぞれ詳細ページを確認したところ、「特集/笑顔をさそうお雛さま」(『りらく』(2009年2月号 プランニングオフィス社)所収)という記事があり、その主な内容として「角田市郷土資料館/伊達政宗公息女 牟宇(むう)姫のお雛さま」という説明が書いてあった。
宮城県の情報をもっと詳しく調べたいときは・・・「河北新報記事データベース」を使って検索してみる。2008年1月26日の記事から、仙台市博物館で、伊達家に嫁いだ紀州徳川家かた姫のお雛様が展示されていたことがわかった。
さらに、「大名家の婚礼-お姫さまの嫁入り道具」という展示名を当館蔵書目録で検索したところ、この展示会の図録を見つけることができた。

Pick up!宮城県図書館ホームページの「郷土関係論文目録検索」で調べる

URL:http://www.library.pref.miyagi.jp/eichi/eichi-kyodo.html

みやぎ資料室では宮城県に関する図書や雑誌、行政資料などを幅広く収集しています。図書に収録されている論文名や雑誌記事の目次情報等についても、職員が資料を確認して「郷土関係論文目録データベース」に入力しています。このデータベースは、昭和56年(1981)に刊行された冊子体の『宮城県内公共図書館所蔵郷土関係論文目録』から約30年間にわたって職員が継続して入力している情報源で、データ件数は約20,000件にのぼります。

Q3 門松の作り方が知りたい。

宮城県図書館ホームページの蔵書目録(本を探す/蔵書検索)を使って「門松」と検索したり、年中行事や竹細工の本を見ても、詳しい作り方は見つからない。

そこで・・・図書館司書の調べ方

過去に同じようなレファレンスはなかっただろうか。

スグレモノ図書館ツールその3「レファレンス協同データベース」

国立国会図書館運営の「レファレンス協同データベース」で検索したところ、門松の作り方について、同様のレファレンス事例が4件あった。岡崎市立中央図書館が作成したレファレンス事例から、当館でも所蔵している『サライ』(2001年1月号 小学館)の付録に掲載されていることがわかった。

Pick up!レファレンス協同データベースで調べる

URL:http://crd.ndl.go.jp/jp/public/

「レファレンス協同データベース」は、国立国会図書館が全国の公共図書館・大学図書館・専門図書館等と協同で構築しているデータベースです。事業に参加する図書館が、利用者の情報探索に役立つような情報、図書館員のレファレンス業務に役立つような情報を日々登録しています。現在523館が参加し、約35,000件のレファレンス事例が一般公開されています。
当館のレファレンス事例は当館ホームページの他、この「レファレンス協同データベース」でも公開しています。現在約400件の事例を公開し、一日約200人以上の方に読まれ、調べものの参考となっています。
こうしたレファレンス事例は、全国の図書館共有の財産(情報源)となり、様々な課題を持つ方の情報探索の助けとなります。
あなたの質問がいつか誰かの役に立つかもしれません。図書館には、様々な資料とその資料を扱う専門の司書がいます。調べものでお困りの際は、お近くのカウンターか調査相談カウンターまでお越しください。

調査相談カウンターはレファレンスサービス専門のカウンターです。

電話、ファクス、文書、Eメールでの質問もお受けしています。
電話番号:022-377-8499。ファクス番号:022-377-8493
Eメール:ref@library.pref.miyagi.jp

図書館 around the みやぎ シリーズ第29回 仙台市民図書館 館長 伊藤 益義。

仙台市民図書館は、昭和37年10月に開館し48年目となり、現在のせんだいメディアテークに平成13年1月に移転し10年目を迎えます。
メディアテークは、仙台市中心部定禅寺通に面した7階建ての建物で、ギャラリー・図書館・映像メディアセンター・目や耳の不自由な方への情報提供という4つの機能を融合した複合文化施設となっています。
10年目を迎えた今年は、図書館とメディアテークが連携し様々なイベントを企画しています。11月28日(日曜日)に、作家・森まゆみさんを迎えての講演など国民読書年記念フォーラムを開催します。平成23年1月30日(日曜日)の「としょかん・メディアテークフェスティバル」では、「科学絵本の展示」「本の相談員」「人形劇」等を予定しています。
10月の秋の読書週間を挟んで「秋の読書フェスティバル」を実施、「一日図書館員」等で子ども達が図書館に親しみ、本に興味関心を持つようなイベントを開催します。
市民図書館は、2階フロアに児童書、新刊雑誌、3階フロアに一般書、4階フロアに郷土資料や参考図書を配置し、「充実のセカンドライフ」と題した特設コーナーでは、シニア向けの情報提供や起業支援等を目的とした相談会や講演会を実施しています。
また、来年1月まで「仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)見験楽学ブックキャラバン」と称し、図書館以外の博物館、科学館等の専門職員お薦めの本を仙台市図書館で巡回展示しています。市民図書館は、これからも大人から子どもまで親しまれる図書館、市民に役立つ図書館として創意工夫をしていきます。

仙台市民図書館のご紹介。

図書館のデータ。

蔵書冊数:421,724冊(平成21年度末)

貸出冊数:728,209冊(平成21年度末)

開館時間:午前10時から午後8時まで(火曜日~金曜日)、午前10時から午後6時まで(土曜日・日曜日・休日)

休館日:毎週月曜日、休日の翌日、1月~11月の第4木曜日、年末年始、特別整理期間

交通:仙台市営地下鉄「勾当台公園駅」下車 徒歩5分

住所:郵便番号980-0821 仙台市青葉区春日町2-1

電話番号:022-261-1585。ファクス番号:022-213-3524

ホームページ:http://lib-www.smt.city.sendai.jp/index.html(仙台市民図書館)

叡智の杜レポート。「図書館親子ツアー」を実施しました。

8月4日・7日の2日間、「図書館親子ツアー」を実施しました。このツアーは、「宮城県図書館振興基本計画」における方針のひとつである「次世代を育成する図書館」の取り組みとして、小学校低学年の子どもとその保護者を対象に、図書館の新たな魅力を発見してもらおうと実施したものです。
ツアーには2日間で親子13組30人が参加しました。3階閉架書庫では、自分たちが生まれた年に発行された本と100年前に発行された本を見比べたり、図書館で一番重い本(重さ約20キログラム)を持ちあげたりするなど、開架スペースにはないさまざまな本とふれあいました。
また4階閉架書庫では、ボタンを押すだけで自在に開閉する電動書庫を見学。沢山の書架が一度に動く風景に、子どもたちも驚きを隠せない様子でした。このほか、広い館内で本を運ぶための搬送機を見学するなど、ふだんは見ることのできない図書館の裏側を、約1時間にわたって探検しました。
参加した子どもたちからは、「本を運ぶしくみがおもしろかった」「図書館の裏側にあんな本があるとは思わなかった」といった感想が聞かれました。また、いっしょに参加した保護者の方からは、「普段見る事の出来ない裏側はとても面白かったです。あっという間の1時間でした」「開架と閉架の本の違いなど、普段疑問に思っていたことが知れて良かったです」との声が寄せられました。

図書館からのお知らせ。

特別整理期間のため休館します

蔵書の所在や状態を点検するため、下記の期間休館します。利用者の皆さまにはご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。
期間は平成23年1月27日(木曜日)から2月2日(水曜日)までです。

新聞雑誌室で資料展示を開催中です

新聞雑誌室では、それぞれの季節にちなんだ内容をテーマにした雑誌のバックナンバーを、カウンター付近で展示しています。これまでも旅行・スポーツ・映画・園芸などをテーマに、当館所蔵の雑誌を展示し、ご好評をいただいています。
11月からは、大学受験や専門学校選び、面接やこれからの勉強法などをテーマに、『蛍雪時代』の今年度発行されたバックナンバーや『専門学校案内』、総合誌の特集記事などを多数展示しています。
手にとってご覧いただけますので、ぜひこの機会に新聞雑誌室にお立ち寄りください。

期間は平成22年11月2日(火曜日)から平成23年1月26日(水曜日)までです。

場所は図書館3階 新聞雑誌室です。

お問い合わせは新聞雑誌室 電話番号:022-377-8449へどうぞ。

特別展「時代(とき)をよむ─雑誌と歩んだ130年─」

国民読書年にあたり、明治期から平成までに出版された雑誌から、『国民之友』『中央公論』など約200点を展示します。

期間は平成22年7月17日(土曜日)から平成22年12月18日(土曜日)までです。

時間は午前9時30分から午後5時までです。

場所は図書館2階 展示室です。

お問い合わせは調査班 電話番号:022-377-8499へどうぞ。


この「ことばのうみ」テキスト版は,音声読み上げに配慮して,内容の一部を修正しています。
特に,句読点は音声読み上げのときの区切りになるため,通常は不要な文末等にも付与しています。

「ことばのうみ」は,宮城県図書館で編集・発行しています。
宮城県図書館だより「ことばのうみ」 第35号 2010年11月発行。